2018年09月16日

映画レビュー 「スターリンの葬送狂騒曲」 アーマンド・イアヌッチ監督

スターリンの葬送協奏曲

1953年,モスクワ。ソヴィエト共産党書記長として君臨していたヨシフ・スターリン(エイドリアン・マクラフリン)はラジオでクラシックコンサートの生放送を聴き,コンサートが終わり次第この演奏の録音盤を届けよと命令する。

実は演奏を録音していなかった現場は大混乱。急遽再演奏を行いこれの録音盤を提出するが,家族のことでスターリンを恨むピアニストのマリア・ユーディナ(オルガ・キュリレンコ)はその封筒に権力者罵倒のメモを忍ばせていた。執務室で録音を受け取りこれを聴き始めたスターリン,このメモを目にし,怒りのあまりか意識を失ってしまう。

翌朝,倒れている書記長を発見した幹部達は大騒ぎ。医師団陰謀事件による粛正のせいでロクな医者が残っておらず,ようやくやってきたやぶ医者の結論は「回復の見込みなし」。

これまでスターリンの顔色を窺うことでその地位を維持してきたマレンコフ(ジェフリー・タンバー),フルシチョフ(スティーヴ・ブシェミ),モロトフ(マイケル・ペイリン),ベリヤ(サイモン・ラッセル・ビール)らはスターリンの娘スヴェトラーナ(アンドレア・ライズボロー)を味方につける算段をしたり,息子で無能のワシーリを黙らせたりと次の権力掌握を目指して動き始める…。

この「動き」,史実に照らせばまぁ「暗躍」とかいう言葉がテキトーなんだけど,まぁやってることは多数派工作や遠回しな脅迫,意地の張り合い。それをいずれも達者…というかヒトクセある俳優達が大まじめに演じる様が無茶苦茶面白い。特にフルシチョフを演じるスティーヴ・ブシェミなど,顔は全然似てないのに2分も観てるとフルシチョフがこんな顔だった気がしてくるほど。

やぁ,こういう映画を観ると,やっぱり歴史の古い旧大陸系(この映画はイギリス・フランス合作)は底意地が悪いよなと思う。日本で言ったらこういう映画を撮るのはきっと京都出身のヒトなんぢゃないかなぁ(偏見)。


「スターリンの葬送狂騒曲」公式サイト
posted by hiro fujimoto at 11:49| Comment(0) | 映画

映画レビュー 「ジュラシックワールド/炎の王国」 J・A・パヨナ監督

ジュラシックワールド/炎の王国

指折り数えて第5作目。マイケル・クライトンの原作から離れて3作目(まぁクライトンも亡くなってもう小説は書かれないわけだけど)となったこのシリーズ。またしても金持ち達が島から恐竜たちを連れ出して商売しようとする。…やっぱりそれがもっともヒットを狙えるプロットということなんだろうなぁ。

ジュラシック・ワールドでの大惨劇から3年を経過し,今も恐竜達が闊歩しているイスラ・ヌブラル島北部の火山が大噴火。このまま放置すれば島中が溶岩に包まれ恐竜達は滅亡してしまう恐れがある。

恐竜達の保護団体DPE (Dinosaur Protection Group)を設立したクレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード)は故ジョン・ハモンドのビジネス・パートナー,ベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)を訪ね,恐竜救出への助力を乞う。

ベンジャミンは自らの財団を管理するイーライ・ミルズ(レイフ・スポール)を彼女に紹介,イーライは恐竜救助のために傭兵部隊の編成を約束するが,かつて彼女の同僚だったオーウェン・グレイディ(クリス・プラット)を同行させ,彼が調教したヴェロキラプトル,ブルーを救出することを協力の条件とする。

クレアは渋るオーウェンを説き伏せ,DPGの若いメンバー,フランクリン(ジャスティス・スミス),ジア(ダニエラ・ピネダ)と共に島に向う。島は崩壊直前の不安定さ。オーウェンは傭兵のウィートリー(テッド・レヴィン)らと共にブルー捜索に向かうが,その発見とともにオーウェンはウィートリーに麻酔銃で眠らされてしまう…。

で,こっからはワルモノたちが恐竜をたくさん船でアメリカに運び,金持ち達に売って大儲けしようとするお馴染の展開。つまんなくはないが「またこれかよ」感は否めない。ひとつだけ褒めて良いところは,もし続編を作ることになったらもうこのプロットは使えないだろうって終わり方をしてるとこかなぁ。


「ジュラシックワールド/炎の王国」オフィシャルサイト

posted by hiro fujimoto at 10:55| Comment(0) | 映画

映画レビュー 「ウィンチェスター・ハウス アメリカで最も呪われた屋敷」 マイケル・スピエリッグ,ピーター・スピエリッグ監督

ウィンチェスター・ハウス
ウィンチェスター・ハウス,正式にはウィンチェスター・ミステリー・ハウスというのかな? はアメリカ,カリフォルニア州サンノゼに実在する…なんというか「幽霊屋敷」として有名な観光施設である。この映画はその屋敷を建造したウィンチェスター家の未亡人サラ(ヘレン・ミラン)を主人公としてその屋敷の恐怖の記憶(もちろんフィクションだけど)を辿ったもの。

1906年,サンフランシスコ在住の精神科医エリック・プライス(ジェイソン・クラーク)は,銃の製造販売大手ウィンチェスター社から奇妙な依頼を受ける。同社の筆頭株主であり創業者ウィリアム・ワート・ウィンチェスターの未亡人であるサラ・ウィンチェスターを診察し,彼女が今後も筆頭株主としての職責に耐え得る精神状態であるかどうか診断せよと言うのだ。

1966年に最愛の娘を,そして1981年には夫まで亡くした彼女は霊媒師の「あなたの一家は製造販売した銃によって命を落とした人達に呪われている」との言葉を信じてカリフォルニアに移住。その霊達を慰めるためと称して365日24時間,片時の休みもなく屋敷の増築を続けていると言う。

サラに面会したプライスはその自信に満ちた態度,たたずまいに圧倒され,彼女の正気を確信する。が,一歩彼女の前を離れて自分が滞在する屋敷の有り様を見て回れば,その無計画,無秩序ぶりはまさしく狂気の為せる業としか思われない。

やがて夜になり,困惑しながら宛てがわれた部屋で床に就くプライスの前に…。

現実にウィンチェスター・ミステリー・ハウスを訪れたことのあるヒトの話では「怖いどころか笑いのネタとしか思えない」ということらしいのだが,なかなかどうして映画はちゃんと「怖く」は作れている。ホラー好きのオレとしては結構満足なんだが,映画としてどうかちうと,まぁいろいろ惜しいですよね,大女優ヘレン・ミラン使ってこれかよと思わんでもない。


「ウィンチェスター・ハウス アメリカで最も呪われた屋敷」オフィシャルサイト

posted by hiro fujimoto at 10:14| Comment(0) | 映画

2018年09月15日のつぶやき


posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記