2018年03月11日

映画レビュー 「ダウンサイズ」 アレクサンダー・ペイン監督

ダウンサイズ
オレくらいの年代の日本人なら誰でもそうではないかと思うが,この映画の予告編を観てまず最初に思ったのは「ウルトラQ:1/8計画」やないか,ということだ。

かつて桜井浩子さん(なんとなくこのヒトは呼び捨てに出来ないんだよなオレ)演じたユリちゃんが小さくされたのは「役所の手違い」だったが,さすがに21世紀のハリウッド映画では違う。主人公ポール(マット・デイモン)が小さくなるのはこの技術が発明されてから10年後,自ら志願してのことである。

母親の介護のため医者の道を諦め,結婚したいまも定収入の療法士として働くポール。そんな彼が高校の同窓会で再会したのは話題の縮小化計画に志願し,借金まみれだった人生を立て直したという旧友デイヴ(ジェイソン・サダイキス)。なにしろ小さくなって地球資源の節約に貢献すれば,現在の資産の価値は82倍になりジムにプールにテニスコートつきの大豪邸で毎日遊んで暮らせるというのだ。

しばし悩んだすえ妻オードリー(クリステン・ウィグ)ともども小さくなる決心をしたポール。友人達とのお別れパーティも済ませいざ縮小化センターへ。全身の毛を剃り麻酔薬を注射され,寝てる間に強制排便,口のなかの詰め物などの取り外しを受けて5時間後,小さくなって目覚めたポールに妻オードリーからの電話。髪を剃り眉毛の片方を剃られたところで気が変わったので離婚して欲しい,と!

1年後,離婚に金がかかったため,この小さい世界でも職につかなければならなくなったポールは,自分の住むアパートの上階で毎晩のように盛大なパーティを開いているドゥシャン(クリストフ・ヴァルツ)という男に誘われる。彼の部屋で酔いつぶれた翌朝,不自由な脚でドゥシャンの部屋の掃除をするベトナム人女性ノク・ラン・トラン(ホン・チャウ)に出会った事から彼の人生は思いも寄らぬ方向へ…。

公開前の予告編では一切顔を見せなかったこのホン・チャウという女優がいい。つか,後半はもうこれ,彼女の映画である。「ボーン・アイデンティティ」みたいなシリアスも「オセッセイ」のような大作も,そしてこういう軽妙なコメディもそつなくこなすマット・デイモンの光を浴びて輝くこのヒトの演技を観るだけで劇場に行く価値はあるよ。

あ,最後にいっこだけ。そう思ってるヒトがいるといけないので言っておくけどオチは『ウルトラQ』とは違います。為念。

「ダウンサイズ」公式サイト

posted by hiro fujimoto at 09:25| Comment(0) | 映画

2018年03月10日のつぶやき




posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記