2017年11月04日

映画レビュー 「ブレードランナー2049」 ドゥニ・ヴィルヌーブ監督

ブレードランナー2049
作られないだろうと思われていた「続編」である。P・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作とした「ブレードランナー」(リドリー・スコット監督)から35年,物語の中でも30年の歳月が経過,世の中は激変している。

アメリカ,ロス・アンジェルス。2019年のあの事件の3年後の2022年,長寿命に「改良」されたネクサス8型レプリカントたちが叛乱,いわゆる「大停電」を引き起こし,電子化されていた多数の記録が失われると共にタイレル社は崩壊。レプリカントの製造が永久的に禁じられる。

しかし2036年,タイレルの遺産を引き継いだ天才科学者ニアンダー・ウォレス(ジャレッド・レッド)が人間に絶対服従する新型ネクサス9型を開発,レプリカント禁止法が撤廃され,再びレプリカントは世に溢れ出した。

そして2049年,ネクサス9型レプリカントの一人であるKD9-3.7,通称K(ライアン・ゴスリング)は「大停電」の後も生き残っている旧型レプリカントを追跡・破壊するブレードランナーとして働いている。

ある日,密告によって居場所を突き止められたネクサス8型サッパー・モートン(デイヴ・バウティスタ)の元に向かった彼は,今際の際のモートンの言葉を手がかりに,地中深く埋められたレプリカント女性の骨を発見する。なんとそれには帝王切開で子供を取り出した痕跡があった。

不可能なはずであるレプリカントの「繁殖」は社会に危機をもたらす。報告を受けたKの上司ジョシ警部補(ロビン・ライト)はKに,そのとき生まれた子供の発見・抹殺を命じる。

母体の記録を求めてウォレス社を訪れたKは,そこでこの「母親」が30年前,追手であるブレードランナー,リック・デッカード(ハリソン・フォード)と恋に落ちて共に逃亡したレイチェル(ショーン・ヤング)であることを突き止める。

が,それは同時にそれは,レプリカントの繁殖を目指しているウォレスに手がかりを与えることに。彼は側近のレプリカント,ラブ(シルヴィア・フークス)に,警察より先にその子供を発見し連行するように命じるのだった。

と,ネタバレなしで書けるのはここまでかと思うんだが,いろいろなモチーフやオマージュ,伏線などが重層的に描かれていてお腹いっぱい。

プロットは「出エジプト記」(ただしその前半だけ)か。が,聖書に大した思い入れのないオレには,Kたちレプリカントが「魂」を持つ(と信じている)人間に憧れ,そのKの「娯楽品」であるジョイ(アナ・デ・アルマス)がKたちの持つ「身体」に憧れる,という連鎖の方が切なかった。

観てない人には意味不明だろうからこれはいいと思って疑問を一つ,あの蜂たちはどこの花から蜜を集めてくるんだろう?


;「ブレードランナー2049」のオフィシャルサイト

posted by hiro fujimoto at 09:20| Comment(0) | 映画

2017年11月03日のつぶやき






posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記