2016年12月03日

映画レビュー 「ハンズ・オブ・ラブ」 ピーター・ソレット監督

Hands Of Love
ニュージャージー州オーシャン・カウンティ。勤続20年の女性刑事ローレル(ジュリアン・ムーア)が恋をした。相手は15歳も年下の自動車整備工ステイシー(エレン・ペイジ)。しかし警部補への昇進を目指す彼女にとって自分がレズビアンであることは秘中の秘,長年コンビを組み文字通り命を預けあっている相棒の刑事デーン(マイケル・シャノン)にも打ち明けていない秘密だった。

1年後,知り合いの目を避けるため郊外にステイシーと二人で住むための家を買ったローレル。壁を塗り犬を飼い,役所に行って施行間も無いドメスティック・パートナーシップ制度にも登録する。新居を訪ねて来て秘密を知ったデーンとの間にちょっとした波紋が生じたもののやがて和解。幸せな生活が続くかに思われた。

ところがある日,健康診断を受けたローレルに末期の肺ガンが発見される。動揺しつつもローレルは,自分の死後もステイシーがこの家に住み続けられるよう,自分の遺族年金を彼女に残そうとする。しかし警官の配偶者であれば受け取れるはずのその申請は,ステイシーが女性であるということを理由に郡政委員によって却下されてしまう。

この決定に激怒したデーンはローレルのために戦おうと同僚に呼びかけるが反応は鈍く,新聞を見て支援に駆けつけたのは同性婚の法制化を目指すゲイの活動家スティーブン(スティーブ・カレル)。ローレルは「私が欲しいのは制度ではなく平等な権利よ」と言うが,味方は彼らだけ。そうする間にもローレルの病状は悪化,彼女に残された時間はあとわずか…。

実話をもとにした本作,2014年ラスベガスでのLGBTのイベントで自らも同性愛者であることをカミングアウトしたエレン・ペイジがプロデューサとしてジュリアン・ムーアの出演を熱望したというが,衰えゆく身体をもてあましながら警官としての誇りとステイシーへの愛を強烈に発散するムーアの演技は実に見事。マリー・サイラスの唄う主題歌もいい。


「ハンズ・オブ・ラブ」公式サイト


posted by hiro fujimoto at 19:51| Comment(0) | 映画

2016年12月02日のつぶやき




posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記