2016年09月25日

映画レビュー 「シャネル&ストラヴィンスキー」 ヤン・クーネン監督

シャネル&ストラヴィンスキー
ストラヴィンスキーの「春の祭典」は一応CDを1枚持ってる。カラヤンとベルリン・フィルの演奏で,ムソルグスキーの「展覧会の絵」を目当てで買ったら「春の祭典」も入ってました,というもの。

トラック名は「バレエ〈春の祭典〉」となってるので,この曲がバレエのために書かれた曲であることは認識していたが,オレでもその名を知ってるニジンスキーが振り付けした1913年の初演が「ああまでスゴいものだった」とは,ちいとも知りませんでしたわ。

映画はその前衛的に過ぎた「春の祭典」初演が酷評の嵐にさらされたパリのシャンゼリザ劇場から始まる。怒号と称賛の声が飛び交うなか,この舞台の後援者でもある友人ミシア(ナターシャ・リンディンガー)に誘われて客席にいたココ・シャネル(アナ・ムグラリス)は,その斬新な音楽に不思議な感動を味わっていた。

7年後,母国ロシアで起きた革命のため全財産を失ってフランスに逃れ,困窮の亡命生活を送っていたストラヴィンスキー(マッツ・ミケルセン)に援助の手を差し伸べたのは,最愛の人アーサー・"ボーイ"・カベルを交通事故で失ったばかりのココだった。彼と肺病を患う妻のカーチャ(エレーナ・モロゾヴァ),子供たちを自分の家に迎え入れたのだ。

再び音楽に没頭できる環境を得,あの「春の祭典」の再演準備に集中するストラヴィンスキーの姿は,愛人をなくし心に空白を抱えていたココの情熱を揺さぶり起こす。かつてロシア皇帝に仕えていた調香師を雇い,後に「シャネル No5」と呼ばれることになる香水の創作に乗り出した彼女は,同時に女として彼を求めている自分に気づき…。

シャネル社の全面協力(劇中でココ役のムグラリスが身に着けている衣装やアクセサリーはすべて同社の提供の上,パリのカンボン通り31番地にあるココ・シャネルのアパルトマンの無条件使用まで許可した)のもと,この映画の監督に当たったのはあの「ドーベルマン」のヤン・クーネン。プロデューサーは「アメリ」のクロディ・オサール。バレエやファッションにさして興味のないオレでも思わず引き込まれるんだから,そのスジに趣味にあるヒトにはたまらんだろうな。第69回カンヌ映画祭のクロージング作品でもある。

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posted by hiro fujimoto at 20:28| Comment(0) | 映画

2016年09月24日のつぶやき








posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記