2016年05月20日

映画レビュー 「キラー・インサイド・ミー」 マイケル・ウィンターボトム監督

KillerInsideMe
時は1950年代,テキサスの田舎町セントラルシティで保安官助手を勤めるルー・フォード(ケイシー・アフレック)は,ある日保安官のボブ(トム・ボウアー)に頼まれ,最近越してきて町外れで商売をしている娼婦ジョイス(ジェシカ・アルバ)の元を訪れる。

この町での売春は違法だ,明日の朝までに出ていってくれ,と穏やかに告げるルー,しかし激高したジョイスにその頬を張られると,子供の頃に封印し自分でもすっかり忘れていたルーの中の暴力が目を覚ます。ジョイスをベッドに抑え付け,ミミズ腫れができるほどベルトでその尻を叩いたあと,我に返ったルーが謝罪の言葉を口にすると,ジョイスは潤んだ目で「謝らないで」とその唇を塞ぐのだった。

エイミー(ケイト・ハドソン)という長い付き合いの恋人がいながら急激にジョイスにのめり込んでいくルー。そんな彼にジョイスはある計画をもちかける。町の有力者チェスター・コンウェイ(ネッド・ビーティ)の一人息子エルマー(ジェイ・R・ファーガソン)が彼女に夢中になっている,彼に駆け落ちを持ちかけてコンウェイ家から大金をむしり取ろうというのだった。

時を同じくしてコンウェイ社と対立する組合の大物ロスマン(イライアス・コティーズ)から,チェスターが,少年の頃自分の罪を被ってくれた義兄マイクの死に関わっていると聞かされたルーは,ジョイスとエルマーを痴話げんかが高じての殺し合いに見せかけて殺害するのだが…。

原作はジム・トンプソンの「おれの中の殺し屋」,ジム・トンプソンと言えばキューブリックの「現金に体を張れ」や「突撃」の脚本を書いた他,小説「ゲッタウェイ」,「グリフターズ」などが映画化,「鬼刑事アイアンサイド」はテレビシリーズになったが,この映画の主人公ルー・フォードの雰囲気は「ポップ1280」のニック・コーリーと重なる…つか,見てるうちにケイシー・アフレック主演の「ポップ1280」を観たくてたまんなくなりました。

いわゆるノワール系なので水戸黄門的勧善懲悪を希求するヒトにはあんまりお勧めできないけど…うん,傑作だと思うよん。

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posted by hiro fujimoto at 22:44| Comment(1) | 日記

映画レビュー 「人喰猪,公民館襲撃す!」 シン・ジョンウォン監督

人喰い猪
なにしろこの題名に加えてキャッチフレーズが「怪獣映画史上最小スケールのスペクタクル!」なんで,ちょっとナニ系(具体的に「あれみたいな」とはあげつらいにくいが,わかるでしょ?)かと危惧しつつ観に行ったんだが,ちゃんと真面目につくった「動物パニック映画」なのでありました。

ここ10年,殺人事件どころか暴力沙汰ひとつ起きていない山村サムメリ。酔っ払い運転の検事を捕まえてソウルから左遷されてきた巡査キム・ガンス(オム・テウン)は,この平和な村に到着早々,バラバラに引き裂かれた少女の死体が発見されるという大事件に遭遇。

ソウルから派遣されたシン刑事(パク・ヒョックォン)の指揮の下,警察はこれを殺人事件とみて捜査を開始する。が,殺された少女の祖父で村でガンショップを営んでいる往年の名猟師チョン・イルマン老(チャン・ハンソン)は死体を一目見て巨大な野生動物の仕業だと断言。

都会から人を呼んで農作物の収穫をさせる「週末農業」の書き入れ時にネガティブな噂を立てられたくない村長(キム・ギチョン)は,韓国一と言われる猟師ペク・マンベ(ユン・ジェムン)のチームを招聘,怪物退治を依頼する。彼らはすぐに300キロはあろうかという大イノシシを捕獲。

チョン老がそれはつがいのメスでもっとでかいオスが復讐にやってくると言うのも聞かず,村人たちは公民館で事件解決を祝う宴を開く。バンド演奏やカラオケもあり宴もたけなわというところ,扉の外から不気味な物音が…。

てな展開で「公民館襲撃す!」となるんだけど,映画がホントに面白いのはこの襲撃後。この「ホントウの怪物」退治(?)のために5人の男女が山にむかう。

まずは孫娘の仇をうちたいチョン老人,襲撃時に足がすくんだ汚名を雪ぎたいペク(しかも彼はかつてチョン老の弟子だったのだ),警察代表として参加しないわけにはいかないシン刑事,もともとこの突然変異種を探索するため村に来ていた大学研究員のピョン・スリョン(チョン・ユミ),そして参加したくなんかないが山に行ったらしい痴呆症の母親を探さなければならないキム巡査…。

いやこの映画,至るところに「プレデター」や「ターミネーター」などへのオマージュがちりばめられ,また韓国映画特有のシンコペーションみたいなリズムのギャグも満載。121分がちっとも長くない,題名にドンビキしてるひと,観て損はしないと思いますよ。

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posted by hiro fujimoto at 09:37| Comment(0) | 映画

2016年05月19日のつぶやき




















posted by hiro fujimoto at 00:01| Comment(0) | 日記